前回のあらすじ
新潟はでかい
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第二話「新潟まで行ってすることか」
雲行きが怪しい
新潟駅に到着し、近くのコインパーキングに車を駐車する。
先ほどまでの晴天から一変
どんよりとした雲が新潟駅周辺を覆っていた。
「傘、持っていこうかな」
やっとのことでここまで来たわけだが、向かうのはビッグスワンスタジアムではない。
これから一番くじを引きに行こうとしているのだ。
一番くじとは、なんて説明はいらないと思うが、、
くじを引いて書いてある番号の賞品が当たるあれだ。
傘は持っていかなかった。
◇
ここからは少しアニメオタクっぽい話になってしまうので、苦手な方は読み飛ばしてもらいたい。
今回の目当ては今年7月〜9月まで放送されていたテレビアニメ「負けヒロインが多すぎる!」の一番くじ。
ラノベが原作でアニメ、コミック、オーディオブックと様々な媒体で先品を楽しむことができる。
私はオーディオブックでこの作品を知り、現在原作を読み進めている。
タイトルの通りこの作品のヒロインはみなフラれてしまう「負けヒロイン」である。
そんな彼女たちが自分と向き合い乗り越えて、成長していく過程がとても心打たれ、気づいたらハマっていた。
なんか重苦しそうな作品だと思う方もいるかもしれないが、そんなことはない。
個性的で特徴のある登場人物たちのやり取りが面白くて、ギャグ要素の強い作品だと思う。
あまり作品紹介は得意ではないので、一度見てもらえればなって思います、、、
まぁ、一番くじの存在を知ったのが新潟遠征の前日でちょうど新潟駅に売ってるお店があったから行った。
それだけです。
テレビアニメはネトフリやアマプラなど各プラットフォームで配信されているので、よかったらぜひ。
◇
目的地の「一番くじ公式ショップ」があるビルボードプレイスなる建物に着く頃にはポツポツと雨が降りはじめていた。
ここから駐車場まで約15分くらいかかる。
もっと近い場所に駐めとけよって感じだか、こんなに離れてるとは思わなかったのだ。
新潟駅周辺も思ったよりでかい。
◇
一番くじのあるフロアはアニメや漫画のイベントスペースだったり、ガチャガチャのコーナー、ゲームセンターなどサブカルチャー的なテナントが集まっていた。
目的地にたどりついたのはいいが、周りに店員さんらしき人はいない。
どうしようかと考えていると施設のスタッフさんらしき人が通りかかった。
一番くじをしたい旨伝えると奥から店員さんを呼んできてくれた。
店「どちらになさいますか?」
どれにするかなんて決まっているのに少し考えたふりをして、目当てのタイトル伝える。
ひ「じゃあ、10回お願いします」
アウェイ遠征は金銭感覚を狂わせる。
今まで1番くじを10回引いたことなんて合っただろうか。いや、ない。
言った自分が一番驚いている。
310km、4時間ドライブしてやってきた高揚感が金銭感覚にリミッターを外したのかもしれない。
750円×10回=7500円(税込)
は今回の遠征で高速道路代の次に高額な支払いだ。
◇
箱の中ら、くじを取り終わり一枚一枚めくり始める。
記念すべき一枚目をめくると、店員さんが何かに気付いたのか、レジの横にあったベルを手に持った。
ヴェルディサポーターならわかると思うが1000円くじでグリーン賞以上が出たときに鳴らすあのベルだ。
「おめでとうございます」
ほぼ人がいなかったフロアにベルの音とお姉さん(店員さん)の声が響く。
景品を把握していなかったので何が当たったのかはわからないがいい賞が当たったに違いない。
ちょっと恥ずかしくなって、店員さんから顔をそらす。
隣のガチャガチャコーナーにいたちびっこと目があった気がした。
彼の眼にこの大人はどう映っているのだろうか。
ベルが鳴ったのはこの1回きりだった。
◇
くじを引き終わり会計を済ませると、商品の棚に行き当たった商品を受け取る。
でかい。
最初に引き当てた「D賞 焼塩檸檬 イラストボード」がでかいのだ。
A3サイズのそれは手持ちのリュックには入りきらない。
ないわけはないんだけど、お店で袋を購入できたのはとても助かった。
◇
焼塩檸檬(やきしおれもん)は作品に登場する「負けヒロイン」の一人で、明るく元気な女の子だ。
陸上部のエースらしく、中距離が強いらしい。
サッカーするならサイドを任されそうな気がする。
個人的には八奈見(やなみ)さんというよく食べる女の子が気になるのだが、いろいろ話すと長くなりそうなので、またの機会にしたいと思う。
八奈見って山見と稲見を足して2で割ったみたいな名前だよね。(音が)
ってヴェルディサポーターに言っても冷たい視線もらいそうなくだらないことを考えて誰にも話せずにいたのでここに書かせてください。
◇
建物から出ると、ポツポツ降っていた雨は、本降りに変わっていた。
試合前からびしょびしょになってしまったのは言うまでもない。
◇
負けヒロインがでかすぎる!
車内に戻りまじまじと確認したのだが、ハンドルの直径よりも一回りくらい大きい。
さすがA3サイズ。
なんか今回の遠征は「でかい」という感想を残しがちだ。
おそらく次の話では「ビッグスワンがでかい!」とか言っているに違いない。
まあ、かわいいからいいか。
翌日、とりあえず部屋に飾った。
圧倒的な存在感を放つ新人のA3サイズ檸檬ちゃん。
これじゃオタクの部屋じゃんか、と思ったが実際オタクである。
檸檬ちゃんと奈良輪が並ぶ光景は全国どこを探しても我が家しかないだろう。
◇
次回、ついに決戦の地「ビッグスワンスタジアム」へと足を運ぶ。はず。
続く。
次の話